「パワフルに、目的意識を持って生きる鍵は、「未来の自分」を知ることだ。ベンジャミン・ハーディー博士は、あなたが「未来の自分」を詳細に知るだけでなく、人生を変革するための科学的手法を解説している。

アンソニー・ロビンズ

『Life Force』著者、ニューヨークタイムズNo.1ベストセラー作家」


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紀伊國屋、書泉グランデ、ジュンク堂、丸善、有隣堂他
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目 次


はじめに 2 INTRODUCTION 心理学の180度転換 11

P A R T 1 「未来の自分」への7つの脅威 61

脅威その1 未来に希望がなければ現在は意味を失う 70脅威その2 辛かった過去ばかり語っていると未来を妨げる 82 脅威その3 自分の環境に無自覚だと一貫した進化ができない 93脅威その4 「未来の自分」とつながっていないと近視眼的な決定をしてしまう 104脅威その5 目先の闘いと小さな目標で前に進めない 113 脅威その6 闘いの場にいなければ負けは確実だ 123 脅威その7 成功は失敗のカタリスト(誘因) 1307つの脅威 まとめ「未来の自分」の脅威 140

P A R T 2「未来の自分」に関する7つの真実 143

真実その1 「未来の自分」が現在を決める 155真実その2 「未来の自分」はあなたの予想を上回る 167真実その3 「未来の自分」は現在の自分のツケを払うことになる 178真実その4 「未来の自分」が明確で詳細なほど早く進歩する 195真実その5 「未来の自分」の失敗の方が「今の自分」の成功よりも重要 204真実その6 成功は「真実の自分」に誠実であることでもたらされる 215真実その7 世界観が「未来の自分」に大きな影響を与える 2227つの真実「未来の自分」の真実 236

P A R T 3「未来の自分」を実現するための7つのステップ 239

ステップその1 現状に即した目的を決めよう 245ステップその2 重要度の低い目標は排除しよう 266ステップその3 「必要」から「欲求」、さらに「確信」へと高めよう 277ステップその4 欲しいものははっきりお願いしよう 288ステップその5 「未来の自分」を自動化・体系化しよう 299ステップその6 「未来の自分」のスケジュールを決めよう 307ステップその7 不完全な作業は積極的に完成させよう 3167つのステップ「未来の自分」のステップ 327

今すぐ「未来の自分」になろう まとめ 399特典のご案内 336謝辞 337参考文献

今回の日本語版のために書かれた著者からの前書きをご紹介します。

はじめに

本書の日本語版が刊行されることを、心より嬉しく思う。本書は、世界のさまざまな国において大好評をいただいており、私自身大変驚いている。韓国では、ここ数カ月間でベストセラーのうちの1冊となっているほどだ。本序文では、本書そしてそのページに綴られている科学的知識が、なぜそこまでパワフルだと私が考えるのか、その理由についてお伝えしたい。

まず、科学的な根拠を示そう。心理学的な視点からすると、時間とは、時計が示すような形では存在していない。私たちは、時間とは自分の外にあるもので、自分自身とは切り離されたものだと考えがちだ。これは実際、アイザック・ニュートンの理論と視点の土台になっているが、現在は最新の物理学と神経科学によってアップデートされている。

非常にシンプルに説明すると、自分自身の過去と未来をどう見るかが、現在をどう見て、どう行動するかを直接的に決定づけるのだ。ある人物がその人の過去や未来をどう見ているかを理解せずに、その人が今、何者であるかや、何をしているかを理解することなどできない。それはまるで、音楽で、前後の音符がないのに、たった1つの音符を理解しようとしているようなものだ。何の脈絡もなく音符がたった1つでは、まったく意味がない。

この点は非常に重要だ。心理学的には、過去が現在を決めることはない。過去の意味を形作り、さらにそれを変えていくのは必ず、今現在にいる人だ。私たちは、自分の過去全体、あるいは特定の状況だけでも、そこにある意味を変えるパワーを持っている。さらに、「過去の自分」や、その物語の登場人物が持つ意味を変えることもできる。時間を、過去が現在を決める直線的なものとして見るならば、現在における主体性や自由意志を失ってしまう。

現在という時間は、過去の「助手席」に座っており、変えることもできなければコントロールすることもできないということだからだ。「過去の意味を決めるのは現在であり、その意味を改めて形作るだけのパワーは、現在にいる私たちの手中にある」と知ると、非常にワクワクする思いだ。

とはいえ、自分自身の過去をどう見るにせよ、それが、現在という時間で自分がどんな行動を取るかに、直接的に影響するということを、きちんと理解することが非常に大切だ。そのため、自分の過去をどう語るかについて、完全なる責任を負わなければならない。

ところで、「未来の自分」に関して、ありがちな間違いがある。「現在の自分」を土台にして、「未来の自分」を想像してしまうのだ。そうなると何が起きるかというと、未来は現在と非常に似たものになる。そしてそのせいで、過去に自分がしたように生き、行動することになるのだ。

研究では、今の自分とはまったく異なる「未来の自分」を想像するほうが、望む未来を手に入れるのにずっと効果的だという結果が出ている。

現在に未来を決めさせるより、新たな未来ーそれが例え一見不可能に思えるものでもーに、今現在の自分が何者でどんな行動をするかを決めてもらった方がいい。

私自身、自分の人生でこれを何度も実践し、一度は不可能に思えたことでも実現してきた。
一見すると不可能に思えるゴールを追い求めるとき、「イマココ」での行動はガラリと変わる。

私は博士課程の学生だったとき、プロの著者になりたいと思っていた。それどころか、ニューヨークにある出版社と数十万ドルの出版契約を結びたいと考えていたのだ。
これは、当時の私からはとても不可能に思えた。

ところが、「未来の自分」というフィルターを通して「現在の自分」が下す決断を見てみると、この未来にはそぐわないことを自分がたくさんしていることに気づいた。
そうした決断は、むしろ過去の自分に合っていたのだ。

そこで私は、ゴールに導いてくれる可能性を秘めた新たな道のりを見つけてそこにフォーカスするために、未来の目標にはそぐわないあれこれを手放した。

複数のプロの作家や出版エージェントから、10年はかかると言われた。しかし私は、なりたい「未来の自分」がするであろう行動を取ったことで、2年もしないうちに、不可能だったはずの未来を手に入れた。

あなたにもできる。時間は、あなたが思うようなものではない。あなたが自分の未来をどう見るかが、今のあなたの行動とふるまいを突き動かす最大の要因なのだ。

本書は、「未来の自分」をどう想像し実現するかーー例えそれが一見すると不可能に見えるものでもーーを、これまで書かれた書物の中でもっとも実践的な形でお教えする。

あなたが本書を読んでくれることを、非常に嬉しく思う。私は、日本の人たちが大好きだ。
家族とともに東京を訪れたこともある。なんと美しい場所だろう!
いつかまた、みなさんに会うために日本を訪れることができるよう願っている。

2024年8月6日 ベンジャミン・ハーディ博士

著者について

ベンジャミン・ハーディ博士は、組織心理学者であり、著作家であり、「未来の自分」の科学的知識の活用において世界的権威でもある。著書の累計販売数は数百万部、ブログ読者はのべ数億人に上る。著書に「FULL POWER: 科学が証明した自分を変える最強戦略」(サンマーク出版)「WHO NOT HOW 何をするかではなく 誰とするか」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)「10倍成長 2倍より10倍が簡単だ」(ダン・サリヴァンとの共著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)。妻のローレンとともに7人の親である。フロリダ州オーランド在住。
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訳者について

松丸さとみ
Satomi Matsumaru

翻訳者・ライター。学生や日系企業駐在員としてイギリスで6年強を過ごす。現在は、フリーランスで翻訳・ライティングを行っている。訳書に『「人生が充実する」時間のつかい方』(翔泳社)、『感情戦略』『LISTEN』(ともに日経BP)、『脳の外で考える』(ダイヤモンド社)、『FULL POWER』(サンマーク出版)、『限界を乗り超える最強の心身』(CCC メディアハウス)などがある。