飛行機に乗るのが恐い人の瞑想法

私は、今でこそ飛行機は、電車の乗るのと同じように利用しますが、
初めて飛行に乗るときは怖かったのを思い出します。

だって、あのような鉄の箱が、しかも大勢の人や荷物を乗せて、あのような翼だけで、空を飛ぶとは、にわかには信じられなかったからです。

何度か飛行機を利用するようになって、そして車の事故の方が飛行機の事故よりもはるかに確率が大きいということがわかって、少しずつ飛行機で飛ぶことの信頼が生まれ、怖くなるなりました。

このような方法があるなら、知っていれば、最初の頃に感じていた、飛行機に乗ることの恐怖もそれほど感じなくて済んだかもしれません。

そして、飛行機に乗っているときは、瞑想するにはいい環境です。
重力が少なくなる分、瞑想しやすくなるようです。

ジョティは書いています。

インディアン ・エアラインのストライキが解除され、ウダイプールからアーメダバードまで飛行機で行きました。

私にとって飛行機で旅をするのは、これが初めての経験です。

Oshoについて機内に入りました。
Oshoが窓際の席に座り、私はその隣に座りました。

「飛行機に乗るのは初めてです。怖いです」

とOshoに話していると、スチュワーデスがトレイを手にやって来ました。

Oshoがトレイから小さな袋をひとつ取り、それを破いて開くと綿が出てきました。

Oshoはその綿をふたつに分けて、片方を私に渡して
この綿を耳に入れなさい。
 飛行機が離陸するときには目を閉じて内側を見なさい。
 瞑想のとてもいい機会だから

と言いました。

それからOshoはシートベルトの締め方を教えてくれました。

30分ほどの短い空の旅でしたが、私は生涯忘れないでしょう。
飛行機が動き出したので目を閉じました。

飛行機が離陸する際に非常にユニークな経験をしました。

あたかも別世界に運ばれていくように感じたのです。

しばらくして目を開いて窓の外を見ると、私たちを乗せている飛行機が雲の中を飛んでいくのがわかり、その経験にスリルと大きな喜びを覚えました。

Oshoを見ると、Oshoは美しい大理石の彫像のように目を開じて微動だにせずに座っています。
この姿をどう説明したらいいのでしょう。

百パーセントそこにいるとも言えるし、全くいないとも言えるのです。

もちろん、眠っているのではありません。

飛行機がアーメダバード空港に着陸をすると、Oshoは目を開き、シートベルトをはずして私に
どうだったかね?」と尋ねました。

「Osho、最高でした。心から楽しみました」とOshoに返事をして、「列車で10回旅するよりも、飛行機でひとっ飛びした方がいいわ」と小さな声でつぶやきました。

それがOshoに聞こえたのでしょうか、Oshoは私の方を見てにっこりと微笑みました。

一万人のブッダたちへの百話

 

今日はここまでにします。
えたに