女性の嫉妬

 このOSHOとマニーシャのやりとりは、この背後の事情を知っているものに取っては、興味のつきないさまざまなものごとがあります。

 マニーシャはそのバックグラウンドについて彼女の立場から解説してくれています。

 これはOSHOからマニーシャの嫉妬についての無意識に光を当てたものですが、同時に女性の嫉妬、そして女性に限らず、嫉妬ということにについて意識の光をもたらしてくれています。

 最初にマニーシャは自分のサニヤスの名前の由来について語っています。

 そこから、嫉妬ということが自分の名前に由来するテーマに違いないと思ったと語っている。

 サニヤス名というのは、真偽はともかく、ある意味それは自分にとっての瞑想のテーマだという考え方が、サニヤシンの間では流布している。

 例えば、私の名前だと、ガタサンサという名前だが、その名前の用紙にFree from Attachment と書かれてあった。「執着からの自由」という意味になる。

 そうすると、サニヤシンに名前を聞かれて、その意味を聞かれて答えると、わけ知り顔に「あなた何に執着しているの?」みたいなことをいわれる。

 「余計なお世話だ!」と内心思いながら、適当に答えるが、とはいえ、いろいろ執着があるのはその通りなので、それが瞑想のテーマになっていることには違いない。

 本来はサンスクリット語に由来しているので、サンサーラ(人生の輪廻)を超えて、彼岸に行く(ガーテー)という意味なんだろうとも解釈できるので、死に時にはすべての執着を手放して、心安らかにあの世に行きたいものだし、それが瞑想なんだと思う。

 なので、マニーシャが自分の名前から、わざわざそれをOSHOへの質問の題材として気持ちはわかる。

 と同時にまた、OSHOと直接会って話ができる立場というのは、OSHOのまわりにいる人たちの誰にとっても特権的な機会であり、うらやましいものでもあったので、これを題材にしたマニーシャの質問というのは、多くのサニヤシンにとっても興味のあることではあります。

 しかしそこからこの「女性の嫉妬」ということがこれほどの大問題を含んでいたとは、マニーシャならずとも大きな驚きであり、コミューン全体の人たちにとっての大きなショックを引き起こし、嫉妬という問題に、みんなが気づきをもたらす機会にもなったできごとでもありました。

 この一連の事件から、老子館に住んでいた秘書や身の回りを世話していた女性のサニヤシンたち全員が一時期追い出されるという事態にまで発展したのでした。

 マニーシャは語っています。

 私がサニヤシンになったとき、OSHOは私の名前は賢く愛することを意味し、賢く愛するとは嫉妬しないことだと説明してくれた。

 ロシアの神秘家グルジェフは、誰でもそれぞれ特徴的な性格を持っていると主張した、とOSHOは言う。

 OSHOが私の名前を説明するのを聞いていたので、嫉妬が私のそれに違いないと思う。

 質問をすることで、私は自分自身の嫉妬に対する一打を招いた。

 それを勇敢と見る大もいるかもしれないが、OSHOが再度無意識の私を急襲する前に、私のほうで打ってくれと申し出ていたのだと気づいたのは、あとになってからだった。

 自分から申し出ることで、心理的に準備ができ、自分をコントロールできるからだ・・
  
 OSHOは私のマインドのずるい理屈を見通していたと、私は確信している。なぜなら彼は、決して餌に飛びつくようなことはせず、じっと時期がくるのを待っていたのだから。

 数週間後のある夕方の講話は、禅の導師南泉が寺にやって来た新しい弟子、逍洲に対して、「特別待遇」をするように命ずるという逸話についてだった。

 その逸話を、私たちのコミューンに当てはめてみるというアイディアが浮かぶ。それを質問に仕立て上げながら、これはきっと、皆の笑いを誘うだろうと私は思った。

 「逍洲への特別待遇を命じたとき、南泉がなぜそうしたのかはともかくとして、その待遇は逍洲が老子館(ラオツーハウス)ー-OSHOの住む建物で、私自身を含めた数人のサニヤシンも住んでいるーーに移り住み、導師(マスター)とのプライベートなおしゃべりを日課にすることでなかったのは明らかです。

 —ーこれは和尚の秘書が毎日彼と会って、仕事の話をするのを暗にもじっていたーー。

 それどころか逍洲の最初の仕事は、ソルバ•ザ•ブッダ(コミューンのなかにあるレストランの名前)のキッチンの暑い火の回りで、汗にまみれて慟くというものでした。

 ここで私たちの学ぶべきレッスンとは何でしょう?」

 OSHOはこの質問に対して、アシュラムやミステリースクールにおいては、どんな仕事につくかは重要でないということを話すだろう、と私は予想していた。

 キッチンの仕事にも師(マスター)の住居での仕事と同様の可能性がある。

 私は、その質問が私についての何かを物語っているなどとは、思ってもいなかった。

 少なくとも、皆に知られて恥ずかしいようなことはまったくないと思っていたので、そのと
 きOSHOの世話係をしていたニルヴァーノが彼女の意見として、この質問ではなく別の質問を提出すべきだと言ったときは’驚いてしまう。彼女は質問を読んで、その意味するところを誤解したのに違いないと私は思う。

 しかし、そのときまた傴頭痛が始まっていたので、別の質問を考え出そうという気にもなれない。それにこの質問のどこがいけないのか、私にはわからなかった。

 しかし彼女の見せた反応のために、今夜の講話中の私はまた少々落着かない気持ちで、OSHOが質問へと進むのを待っている。
  
 とうとうOSHOは逸話の解説を終わらせ、一瞬沈獸する。そして、おもむろにこう言う。

 「マニーシャ、まず第一に、あなたの質問はマインドからやって来たのでもないし……」

  まあ! と私の内なる実況解説の声が割り込んで来る。マニーシャ、ついにあなたはマインドから来たものに沁いものを書いたのね? だとしたらそれは深遠なものに違いないわ。

 「だが、それは無心(ノーマインド)からでもない……」と和尚は言葉を続ける。

  あらまあ、と実況解説の声は驚いている。だけどマインドか無心(ノーマインド)どちらかしかないでしよ、そうじゃない? そうでないなら、OSHOがこれから話そうとしている、その第三のスペースとはいったい何? マニーシャ、あなたはきっと新しい領域を発見したのよ!

 OSHOはとうとう、こう宣言する。「それは偏頭痛から来ている」

 ああ、なんてこと!マインドがうめく。もうおしまいよ、マニーシャ。逃げられないわ!

 OSHOは続ける。「本当なら、あなたに一打を与えるべきところだ。しかし私は、人を打った
りはしない」

 もしニシクリヤがここにいたなら、彼に私を打つように言っただろうと、OSHOは付け加える。

 しかしニシクリヤの手を借りずに、彼は見事に私を打った。

 「もしもあなたが、自分の質問が何を意味するのか気づいているなら……あなたには自分の嫉妬がわかるかね? あなたの中の「女』が見えるかね? 

 私の部屋に入るのを許された人たちが、私とおしゃべりをしているなどと、どうして言えるのかね? 

 彼らには彼らの仕事がある。彼らは指示を受ける必要があるから来る。彼らは仕事のために呼ばれるのだ。

 私がどんなおしゃべりをするというのだね?』

 「あなたが仕事を持っているように、彼らには彼らの仕事がある。ほかの人はあなたに嫉妬している。

 あなたは老子館に住み、私の話した言葉を記録し、編集するという特別な仕事をしている。

 私たちが地上から姿を消恚た後も、マニーシャの編集した本は何世紀にもわたり記憶されるだろう……」

 だが、嫉妬心を捨てるのは難しい」。OSHOは私たちの最初のコミューンは、女性たちの嫉妬によって破壊されたと膃る。

 同じことが、ふたつ目のコミューン(ラジニーシプーラム)でも起きた。現在のは三つめのコミューンで……最後のものだ。

 なぜなら彼はもう、いい加減うんざりしている。自分はこういったコミューンで、男と女の両方を受け容れた、初めての人間だとOSHOは言う。

 「しかし私は、すでに二度もひどい目にあっている。そしてその二度とも、女性の嫉妬が原因だった」
  
 私はショックを受ける。私の嫉妬が彼のワークを妨害し、コミューンを破壊しうるのだと、OSHOは言おうとしているのだ。

 それから彼はアナンドの仕事、そしてアナンドと同様、秘書を務めるインド人サニヤシン、ニーラムの仕事についても話をする。

 そしてザリーンという、ごく最近コミューンの敷地内に住むようになった、サニヤシンになってまだ数年の女性のことについても。

 OSHOは彼女をコミューンの責任者にしようと考えていたと言う。しかし彼女は、指示をされるのを望まなかった。

 その態度は良しとするが、それではコミューンの中に摩擦を生み出すだろうとOSHOは言う。それで彼は、別の人を責任者に立てた。
         ’-
 OSHOは文字どおり、一石でザリーンと私という二鳥を打っている。しかし彼は、まだ私については終わらせたわけではない。

 「さて、マニーシヤの質問は嫉妬に満ちている。私だけがこれを言っているのではない。

 ニルヴァーノは講話に先立って、私の許にスートラと質問を見せに来たーー彼女はそれを変えたがったが、私はこう言った。

 『変えないでおきなさい。そのままにしておきなさい』。なぜなら、コミューンの生活では、私たちは恐れずに裸になるべきだからだ。

 愛は恐れを知らない。あなたのマインドに何かが浮かんだら、それを口に出して言うべきだ」

 彼はかなり時間をかけて、人間の仕事に貴賎はありえないから、嫉妬は無用だと話す。

 しかしあなたの質問は、そのほか大勢の人の質問でもあるはずだ。だから私は、ニルヴァーノに変
えないように、そのままにしておくように言ったのだ」

「マニーシャには知性があるから、馬鹿げた質問はしない」と和尚は言い放つ。

 「しかし彼女は頭痛持ちだ。そして今日の彼女は偏頭痛にやられている。これは疑いようのない事実だ。

 そうでなければ、彼女がこんな質問をするわけがない。倔頭痛がするときは、奇妙な考えが起こる
もので、それはいかんともしがたい。

 全世界が地獄に見える。そんなとき、人は何か意地の悪いことをしたくなるものだ。それは化学作用であり、ホルモンの問題だ。人は意地悪くなり、侮蔑的に振る舞いたくなる。

 しかしその人がそれをしているのではない。それは単なる化学物質のなせるわざだ。」

 私が必要としているのは彼の答えではなく、彼の主治医のアムリットの痛み止めの注射だと、彼は結論を下した。

和尚との至高の瞬間

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