ニーチェは「ツゥラトゥストラはかく語りき」のなかで、精神の三つの変化、人間の精神の成長段階には、3つの段階があると言います。
ラクダ、ライオン、幼子。
ラクダは人のいうことになんでもイエスと言って、必要以上に人の重荷も背負ってしまうような状態を象徴しています。
いろんな義務を一手に自分で引き受けていくような人です。
親の言うことならなんでも聞くような子供の状態です。
これに対してライオンは、ちょうど反抗期になった思春期のようなものです。
なんでもノーと言って逆らいます。社会の体制や親の言うことにはなんでも逆らう。
この段階は自我の確立にとっても必要なプロセスでもあります。
そして幼子。
純粋無垢な子供の精神。ニーチェの超人を象徴します。
ラクダとライオンの段階を超えて、何にとらわれることもなく、真の自己を悟った人のことです。
ここでOshoの語る「服従しないこと」というのはすべての状況に対して完全に「ノー」と言うライオンの状態ではありません。
本当の意味で服従しないでいることができるのは、幼子の状態でいることができるからこそできることです。
人に依存することなく、自分の決断と行動に責任を負うことができる人です。
私にとって
服従しないことは、大いなる変革だ
それは、すべての状況に対して
完全に「ノー」と言うことではない
それはたんに、あることを行なうかどうか
行なうのが有益かどうかを決断することだ
自分で責任を取るということだ