自らをジョークとしなさい

仏陀の最後に遺した言葉は「自灯明 法灯明」とされています。
自らを灯火とし、法を灯火としなさいという意味です。

Oshoは「自らをジョークとしなさい」という言葉を最後に遺したい、と語っています。

もちろんこれもジョークでしょうが、半分は本気かもって思われます。

実はこの言葉、私は好きです。

私の好きなOshoの言葉に、「Enlightenment is the ultimate entertainment(悟りは究極のエンターテインメントだ)」という言葉がありますが、その次に好きな言葉です。

ジョーカー(道化師)というのがトランプにありますが、どの数字にもなれる最強のカードであったりします。
つまり、どんなパーソナリティ(数字)にもとらわれない自由な存在ともいえます。

タロットでは愚者にあたります。
フールともいわれますが、単なるバカではなく、純真な心と知恵を持った自由人です。

宮廷の道化師は主人や、まわりのものを笑わせて、楽しませる役割でしたが、主人に対しても自由に振る舞える特権を持っていたとされ、その風刺や洞察を持って、あるメッセージを伝える賢者でもあったという説もあります。

人生はゲームだ、人生は遊びだ、という考えがありますが、この人生はジョークだって思った方が、もっと自由に楽しめる感じがするのは私だけでしょうか。

「自灯明 法灯明」っていうと、なんだかとても真面目な気持ちになってしまいますが、「自らをジョークとしなさい」と言われると、なんだか人生をとても楽しめる感じが湧いてきます。

Oshoは深刻さは病気だ、というふうにときどき語りますが、ジョークはそういう深刻さから抜け出す助けになります。

Oshoは晩年、講話の最後に毎回ジョークを読み上げていました。
とくに禅の講話のシリーズなどではそうでした。

難しい話のあとで、深刻にならないようにという配慮だったのでしょう。

みんながOshoのジョークでひと笑いしたあと、Osho自らの瞑想のガイドへと移っていくのです。

私はOshoの講話の英語は大体わかるのですが、いつもジョークのときになると、スラング(俗語)なんかもあったりして、ジョークの英語が私にはいちばん難しかったのです。

そのジョークのオチが分からなくて、まわりはみんな笑っているのに、自分はジョークの意味が分からなくて笑えない、という悔しい思いをよくしました。

「ジョークの英語が最後までわかった」と思ったときには、でも、何でそれが面白いんだと思えるようなオチだったり、とOshoのジョークについては思い出がいろいろあります。

いつも不思議に思っていたことのひとつに、Oshoは話の途中でも、絶妙なジョークを交えたりしていました。ときには、そのジョークを言うために話をしていたのではないかとさえ思えるときもありました。

前置きが長くなりましたが、Oshoへの質問です。

「私たちの前に座ってあなたは何を見ているんですか?
 こうしたすべてのジョークは私たちを見て、見つけるんですか?」

Oshoは語ります。

あなたは正しい
私は白状しなければならないね
あなた方を見ていて
他に何が見つけられるかね?

あなたがたはみな 
自らがジョークそのものだ
ゴータマ・ブッダは、
その最後の言葉として
「自らを灯明としなさい」と言った
私がこの肉体を去る日には
どうか思い出させて欲しい
私が最後の言葉を
遺すことができるように

「自らをジョークとしなさい」
その方が 自らを灯明とするより
ずっと喜びに満ちている

どうやら、Oshoから見れば、私たちがしていることのすべては、ジョークのようにしか見えなかったようです。

彼は言います。

だが 無知で 無意識の時には 
何をしても
どうにもこうにも 滑稽だ
あなた達の争い 
あなた達の恋愛
あなた達の結婚 
あなた達の離婚
もしあなた達が
自分の振る舞いを見はじめたら
自分でもわかるだろう

「なんてこった 
自分の人生はジョークだらけだ!」
そしてそれは大いなる啓示になるだろう
神の啓示よりもはるかに偉大だ
なぜなら それもまた
単なるジョークに他ならないからだ

もし、私たちがOshoの目でこの人生を見ることができれば、この人生は笑い以外の何ものでもないということがわかるでしょう。

そうすると、落ち込んだり、うつになったりということもなくなるでしょうね。

Oshoのジョークを聞きたい方は、見てください。

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今日はここまでとします。

えたに