OSHOは新しい寝室には2週間だけいただけで、もといた寝室へと戻ってしまいます。
しばらく会わなかったOSHOを目にして、彼があまりに変わっていたのでシュンニョは驚きます。
彼の身ごなしが変わり、より光明を得たかのように見えたのです。
その間、シュンニョは自分の無意識の条件付けに気づこうと努力していたのですが、それでもまだ、自分の条件付けをかいま見ることさえできませんでした。
ところが、ついにある日のこと、OSHOのそばにいて、それを発見したのです。
シュンニョは自分のなかにある女性特有の欲求に気づいたのです。彼を前にしての話し方や自分のしぐさのひとつひとつに、そうした欲求があらわれていたのです。
シュンニョのしぐさの一つひとつが 「あなたは私を愛していますか。あなたは私が必要ですか」と尋ねていたのです。それは、まさしくOSHOがシュンニョに指摘していたことだったのです。
シュンニョは語ります。
『その同じ日、OSHOは新しい部屋から出ました。
OSHOがその部屋ですごしたのは2週間だけでしたが、そのあいだ、彼はその部屋について「魔法のようだ」「ユニークだ」「これこそほんもののカリフォルニアだ」などと言いました。
ところがその日、彼はアムリットに前の部屋はもとのままかと尋ねました。
(その部屋は改装してグストルームにするよう、彼自身が指示していたのです)
アムリットがうなづく間もなく、OSHOはベッドを出ました。
そしてまっすぐ「カリフォルニア」から前の部屋へと戻ったのです。
どうしてそうしたのか、彼はなにも言わなかったし、彼に尋ねた人もいませんでした。
OSHOは歯を10本も抜きましたが、それでも1週間休んだだけで、またブッダホールに姿を現し、沈黙のなかで、みんなと座りたいと言いました。
そうした 「ミーティング」への行き帰りには、私が彼に付き添うことになりました。
彼をふたたび目にしたとき、彼があまりにも変わっているので驚きました。
彼の身ごなしが変わっていました。
もっとゆっくりとしているのに、まるで子供のようでした。
彼は以前にも増して軽くなったようで、ほんとうに傷つきやすく、自分を守るものをすべてなくしたように見えました。奇妙なことに、彼はより光明を得たかのように見えました!
「より光明を得る」なんて、つじつまのあわない表現ですが、私は自分が感じたことをそのまま彼に伝えました。
それを聞いて、彼は、ただほほえみました。
この数週間というもの、私は非常な熱意を持って、自分の無意識の条件付けに気づこうと努力していたのですが、ほんとうにそれを目にしたことはありませんでした。
私はたくさんの時間を、ただ静かにしていることに費やしました。そして、自分のたどるこの山道は、なんと狭く、なんと危険に満ちているのだろうと、しばしば感じていました。
それでもまだ、自分の条件付けをかいま見ることさえできませんでした。
ところが、ついにある日のこと、私はOSHOのそばにいて、それを発見しました。
自分のなかにある女性特有の欲求に気づいたのです。
彼を前にしての話し方や自分のしぐさの一つひとつに、そうした欲求があらわれていました。
自分の視線にもそれを感じました。
私のしぐさの一つひとつが 「あなたは私を愛していますか。あなたは私が必要ですか」と尋ねていました。
私の全身がそう尋ねていたのです。
私はひどい衝撃を受けました。こんなときになってまで、彼がこんなにも多くのものを与えてくれたあとになってまで、自分のなかにそんなものがあるのを知って恥ずかしくなったのです。
ですが、私はすぐに、それはずっと自分のなかにあったものだということに気づきました。ただ、それを自覚したのは、これが初めてだったのです。
私は自分に問いかけました。「どうしてこんな欲求があるの?」
私のなかに、いまだにそうした欲求がある理由というのは、私がまだ、自分の存在(ビーイング)に触れていないからのように思えました。
私は、まだ自分の存在だけで充分なことに気づいていませんでした。
私はまだ、存在としてではなく、ひとりの「女」として世界に関わっていたのです。
私は自分を「女」として見ていたので、私はひとりで自足していることを知らなかったのです。「女」は不要です。
存在(ビーイング)だけで充分です』
「和尚と過ごしたダイアモンドの日々」
(本書は絶版になっています。 お問い合わせはinfo@oejbooks.comまで)