予測不能でありなさい
そして、つねに変化していくことだ
変化すること、予測不能であることを
けっしてやめてはいけない
そのとき初めて、生は喜びになる
予測可能になる瞬間
あなたは機械になる
機械は予測可能だ
それは昨日も同じ、今日も同じ、明日も同じだ
機械は変化しない
毎瞬変化してゆくのは
人間だけに与えられた特権だ
変化するのをやめる日
微妙な意味で、あなたは死んでいる
「ゴールド・ナゲッツ」 Osho
Oshoと出会って、私の人生は予測不能になってしまいました。
Oshoに出会う前は、いちおう自分がしていることは説明可能だったのですが、Oshoに出会ってからの人生は、ほとんど説明不可能なことになりました。そもそも、自分が何をしているを話しても理解してもらえなくなりました。
Oshoのいたインドのプーナのコミューンでも、いつもどこかで工事がなされていました。
せっかく何か月もかけて何かが作られたかと思ったら、その次の日には、それはとり壊されて別のものを作り始める、といった具合です。
Oshoの人生も予測不可能の連続でした。
普通大学教授になれば、一生、大学教授で終わる人が多いとおもうのですが、
なのに彼は若いころにジャバプール大学の哲学教授になったかと思うと、
数年後にはその職を辞して、インドの遊説の旅に出たのです。
そこでは１万から２万人の人たちを前に話をしていたのですが、あるとき、インド中の宗教の人たちが集まる集会に、聖者の一人として招待されたのに、そこに集まった人たちが属する伝統的な宗教の考え方を根本から否定してしまうような爆弾宣言をして（「セックスから超意識へ」の講話）一時は集会も中断するほどの騒ぎになってしまいました。
その後、一般大衆への遊説はやめて、1974年にはインドのプーナに場所をかまえて、その場から一歩も離れることをせず、そこで高話を始めました。
すると今度は、彼の教えを聞きたい人たちが世界中から集まるようになりました。
そして彼の教えを実践する準備のある人たちを弟子として受け入れるようになりました。
そこでは、毎朝２時間講話をしていたのですが、あるとき突然講話をやめ、沈黙のもとに座るということだけになりました。
そして、ある日突然、そのアシュラムを離れ、アメリカへと旅立ってしまったのです。1980年のことでした。彼の持病であった腰痛を治療するためでした。
その後アメリカでの滞在中は、人前で話をすることはなく沈黙を保っていたので、二度と大衆に対して話をすることはないと思われていました。
そうしているうちに、アメリカではオレゴンにコミューンの建設がなされはじめ、Oshoはそこのゲストとして滞在していましたが、彼の弟子をはじめとする人々が、彼に一目会うために世界中から訪れ始め、その広大な荒地だった場所は、パラダイスともいえる美しい町へと変容していきました。
そこがOshoの永住の場になるだろうと思った人たちは、世界中から人々が訪れ、そこに移住しはじめる人々も集まりはじめました。
そんなある日、1985年、彼は突然沈黙を破って弟子たちに語りはじめた。
その数ヶ月後のある日、彼は無実の罪で逮捕状もなくアメリカ政府によって逮捕され、無実の罪でアメリカから退去することを求められました。
そこで彼は、彼を受け入れる国を求めて、世界の国々を訪れましたが、ほとんどの国で入局を拒否されながら、入国を許されたいくつかの国で、そこに集まる人々に講話をしながら、１年間ほど世界を旅しました。
そして1986年インドのボンベイに戻り、その後再び彼がもといたアシュラムのあるプーナに戻りました。
これらの出来事は、なんの前触れもなく、ある日突然起こったことでした。
それらはまさに、だれにとっても予測不能の連続でした。
アメリカを出た後のワールドツアーの時などは、彼はいったい次はどこに行くのか、どうなっていくのか、それを見守る者はハラハラドキドキの連続でした。
彼のまわりにいると、あらゆることがちょうど宇宙が創造される時のように混沌としていて、みんな生き生きとして、笑いがあり、愛があり、喜びがあり、ワクワクとした毎日でもありました。
今の世界の変化のスピードと変化の大きさは驚くべきものがあります。
世界の変化そのものが予測不能になってきています。
日本の社会では、終身雇用制度も崩れ、もはやなにごとにおいても予測不可能な状態になってきています。
とはいえ、人間はどうしても安定にしがみつきがちです。
変化への不安が先立ち、予測可能な安定を求めようとします。
機械のように予測可能であることが安定することであり、信頼を得ることだと思ってしまいがちです。
しかし、命ある限り変化するものですし、変化することが命の働きでもあります。
変化する世界で変化しないことは滅びる道であり、命を働かせないのは死んでいくようなものです。
予測不能であることや変化することに前向きに取り組むことによってこそ、さまざまな未知の遭遇や変化に対しても喜びを持って対応することができるようになります。
このOshoの言葉を読むと、そんなOshoとの日々が思い出され、毎瞬毎瞬未知なる世界にいて、予測不能であることが喜びとなる感覚を思い出します。
