これもまた過ぎ去る

「これもまた過ぎ去る」という瞑想があります。

その言葉はスーフィーの物語からきた瞑想です。 そのお話について書くと長くなるので、興味のある方は「あなたが死ぬまでは」というOshoの講話の本に書かれています。

「これもまた過ぎ去る」ということを常に覚えている、ということを瞑想にするために、「これもまた過ぎ去る」という言葉を指輪の裏に刻印して、それを持ち歩いていたことがあります。

それは10年以上前に私がリーラ(ユニティインスティチュートのディレクターの一人)の瞑想のワークショップを主催したときに、そのための瞑想をするからというので、参加者の人たち用に、その言葉を刻印した指輪を作ったのです。

「これもまた過ぎ去る」 ただこのことを覚えていること。
それが瞑想になります。

すべては過ぎ去る だが、あなたは残る一ー
あなたがリアリティだ
すべてはたんなる夢だ

美しい夢もあり、悪夢もある
だが、それが美しい夢か悪夢かは
問題ではない

問題は夢を見ている人だ
見守る者が唯一のリアリティだ

見守る者は、完全に永遠なる何かだ
それをほんの少し一瞥するだけで
あなたのすべての問題は消えはじめる

なぜなら まったく新しい視野
新しい洞察 新しい生のあり方
新しい物事や人々の見方
新しい対処の仕方が生まれるからだ

そして見守る者はつねにそこにある
一日、二十四時間―一
何をしていても
何もしていなくても つねにそこにある

それは、あなたが気づくのを
何世紀もの間
永劫のときを待ち望んできた

おそらく、つねにそこにあったから
あなたはそれを忘れてしまったのだろう
当たり前のものはつねに忘れられてしまう

それを覚えておきなさい
幸福感に酔っているとき―一
それを覚えておきなさい

惨めで苦悩しているとき―一
それを覚えておきなさい

いかなる風向きのときも
いかなる気分のときも一一
つねにそれを覚えておきなさい

すぐにあなたは
そこに中心を据えていられるようになる
もはや覚えている必要はなくなる
そしてその日は 人生でもっとも偉大な日だ

ゴールド•ナゲッツ」 by Osho

リメンバー(remember)というカードをラミネートして持ち歩いていたことがあります。

それはセドナにあったOshoアカデミーに通っていたころ、カヴィーシャというそこのディレクターの人がそこのコミュニティの人たちに配っていたものでもので、私もそれを持ち歩いていたのです。

「主人公」という禅の公案があります。
無門関十二則に出てくる「瑞巌主人公」という公案の中の言葉です。
瑞巌和尚というのは唐の時代に瑞巌寺に住していた師彦(しげん)禅師のことですが、毎日自分で自分のことを「主人公」と呼んで、自分で「ハイ」って答えていた、という話です。

「しっかりと目覚め、本来の面目を保っているか?」と自分に問いかけ、「ハイ」と答え、「いつ、どんな時でも、他人に瞞(だま)されるな」と自分に問いかけ、「ハイハイ」と答えていた、その心やいかん? というのがこの公案の質問です。

要するに「主人公」と自分に呼びかけるのは、常に自分が目覚めているか? 気づきを保っているか? 「本来の面目」「仏性」「真実の自己」を覚えているためだったのです。

Oshoの言葉では「見守る者はつねにそこにある」ということを「覚えている」(リメンバー)ということです。
何を覚えているか、ということはとても大切なことです。

「リメンバー」と言えば「パールハーバー」という言葉が自然に浮かんできます。
「真珠湾攻撃を忘れるな」というアメリカのスローガンです。
このスローガンによって、それまでアメリカ国民の9割の人々が戦争反対だったのが、一気に賛成にまわってアメリカは第二次世界大戦に参戦し、日本に原爆を落としました。

それは日本がしかけた卑怯な攻撃に対する報復としてこれまで正当化されてきていました。
それだけではなく、真珠湾攻撃だまし討ち説とGHQの日本占領の際の洗脳プログラム( war guilt information program)で、戦争犯罪人としての罪悪感を植え付けられ、日本人は誇りを失い、精神を骨抜きにされて、大和魂を失ってしまいました。

それから70年の月日が経過し、当時の歴史の真実が明らかになってきました。
それは、真珠湾攻撃のときのアメリカの秘密文書が60年の時効が切れてアメリカ公文書館で公開され、それをスタンフォード大学・フーヴァー研究所 リサーチフェローであり、国際政治学者でもある西鋭夫氏がその資料を隈なく調べて、真珠湾攻撃当時の真実が明かされたからです。

それによると、アメリカではすでにその真珠湾攻撃の1年以上も前から日本の暗号を解読していて、日本の実情を知り、アメリカは石油禁輸をはじめ、日本が戦争をしかけるように日本を挑発し、仕掛けていたことを明らかにしました。

そして真珠湾攻撃の経緯もすべて把握し、その真珠湾攻撃の4日前からルーズベルト大統領はそのことを知っていたのです。
ルーズベルト大統領はその事実を真珠湾に停留していた海軍にも知らせずに、あえてアメリカ兵を見殺しにしたのです。
そして「リメンバー パールハーバー」のスローガンのもとにアメリカ国民の世論を参戦へと駆り立てたのです。

つまり、真珠湾攻撃はアメリカには事前にお見通しで、アメリカから仕掛けられて、愚かな日本がそれにはめられた戦争だったということが、当時の資料から明らかになったのです。

しかも原子爆弾の投下は、戦争を終わらせるためではなく(すでに日本は疲弊し、戦争する余力はなく、原爆を落とさなくても戦争終結は目に見えていました)、それまで莫大な費用をかけて開発した原爆のテストのためであり、かつその攻撃目標は軍事施設ではなく、日本人虐殺のためであったことが明らかにされました。
https://youtu.be/9s5FjXK42Oc

そのような歴史的事実が明らかになってくれば、歴史や日本人の自分自身に対する見方も180度変わってきます。

自分をどのように認識するか、ということは大切な問題です。
あなたは自分をどのように認識し、覚えているのでしょうか?

自分はダメなやつだ、卑怯なやつだと思ってしまえば、そのような人生になってしまいます。

自分の大和魂に誇りを持つことができれば、そのような人生を歩むことができます。
自分の仏性に気づけば、すべての人々の仏性にも気づくようになります。

そして自分が「見守る者」だと気づけば、永遠の自己、気づきの意識がそこにあることになります。

あなたは自分を誰だと認識していますか? 


今日はここまでにします。

えたに