もっと気づくようになるために(3)

Oshoの言葉

もっと気づくようになるために(3)

非常に気乗りがしないながらも、
若者は行った。

彼は高い階級の
バラモンの出身であり、

このジャナカが何者だというのだ?
彼は金持ちであり、
大きな王国を持っていたが、

彼がバラモンに
何を教えられるというのだ?

バラモンたちは常に、
自分は人を教えることが
できると考えている。

そして、ジャナクは
バラモンではなく、

彼はクシャトリヤだった、
インドの戦士族だ

彼らはバラモンに次ぐ階級だと
考えられていた。

バラモンが第一であり、最高位で、
最も高いのカーストだと。

この男に頭を下げろというのか?
そんなことは今まであったことがない。
バラモンがクシャトリヤに
頭を下げるなんて、

インド人の考えに反することだ。

しかし、師がそう言ったのだから、
そうせざるを得ない。
しぶしぶ彼は行って、
しぶしぶ頭を下げた。

そして、頭を下げるとき、
彼は自分の師に対して
本当に怒りを感じていた。

なぜなら、
ジャナクに頭を下げるという状況は、

彼の目には非常に
醜いものに映ったからだ。

          Osho

インドでは、今もカースト制度が残っているようです。

表からはわかりませんが、
インド社会では、今でもそのような意識が
社会にはあるようです。

一般に聖職者の階級はバラモンです。
そして王族や戦士などはクシャトリアです。

バラモン(司祭階級)、クシャトリア(王族・武士階級)、
ヴァイシャ(商人階級)、スードラ(農民・サービス階級)

という4つの階級が有名ですが、
それ以外にも不可触民のダリトや
山岳地域の部族民(アーディヴァーシー)などが
その枠外の階級としてあったようです。

実はイギリスなどにも、そういう階級意識は
いまだに残っているようですし、

日本でも士農工商という身分制度がありました。

このような意識、偏見、先入観
というのは非常に根強いものがあります。

それは単に身分制度に限ったことではありません。

自分のマインドの中を見てみると、

それは学歴であったり、職業であったり、
仕事であったり、趣味であったり、
外見であったり、貧富であったり、

ありとあらゆることにそのような
差別意識のようなものがあることに気づくでしょう。

人から学ぶ時にも、
そのような差別意識があると
学ぶことができない、ということも教えてくれています。

つづく

えたに