変化

生は流れている一ー
それは川だ
とどまることのない流れだ

人は自分が静止していると思っている
静止しているのは物だけだ

変化しないのは死だけだ
生はつねに変化している

より多くの生には
より多くの変化がある

溢れる生―ー
そこには毎瞬毎瞬
計り知れない変化がある

ゴールド•ナゲッツ

「ゆく河の流れは絶えずして、
 しかももとの水にあらず。

 淀みに浮かぶうたかたは、
 かつ消えかつ結びて、
 久しくとどまりたるためしなし。

 世の中にある人とすみかと、
 またかくのごとし。

これは方丈記の一節で、世の無常をうたったものですが、
世の中で、変わることのないものは変化だけだ、と言われています。

今ではアメリカでも多くの批判を受けているオバマ大統領ですが、
絶大な人気と歓迎を持って受け入れられた彼の大統領就任演説でのキーワードのひとつは、「変化」でした。

We can!

我々は変化を起こすんだ! 
という意気込みで取り組んだ結果、思ったようにはいかず、
彼の人気にも大きな変化が生じました。

今の世界は否応なく大きな変化の渦にあります。

インターネットや通信技術、交通手段のスピードの変化にともない、
変化のスピードはますます早まり、その変化の規模もグローバルです。

しかし、太陽が回っているけれども地球は静止していると昔の人が考えていたように、
自分中心にものごとを見ていると、世界は回るけれども自分は静止していると錯覚しがちです。

江戸時代の狂歌三大家としても有名な蜀山人(大田 南畝)の辞世の歌は

「今までは 人のことだと 思ふたに
  俺が死ぬとは こいつはたまらん」

と言われています。
これは誰にも当てはまることだと思われます。

とはいえ、変化というのは怖いものです。
変化するのは億劫になりがちです。

できれば、何ごともなく、平安に過ごしていたいものです。
何ごとも変わることなく、無事平穏に過ごすのが、一番です。

しかし「変化しないのは死だけだ」とOshoは語っています。

生きている限り、変化が避けられないのであれば、
変化に流されて生きるのではなく、自ら変化を起こして生きたいものです。

グランドキャニオンに行くと、コロラド川下りのツアーの映画などが広告で流れていますが、激流の中をゴムボートで下っていくのです。

一度あのコロラド川の激流を下ってみたいと思うのですが、すでに人生そのものが、激流の川下りのようなものです。

人生もコロラド川の激流を下るようなものだって思えば、変化の多い人生も、エクサイティングな人生です。

これからますます大きな変化の時代になりそうですが、その変化を楽しんで生きたいものです。