真の教育とは

真の教育とは、マインドの教育に偏るのではなく、ハートの教育をも含むものだ、というのが今回のテーマです。

現代の学校での教育はマインドでの教育に偏っています。
いわゆる左脳教育です。

読み書きそろばん。
分析し、判断し、批判し、評価すること。

ビジネス。さまざまな戦略や戦術を考え、
交渉し、プレゼンんどをすること。
科学や数学、物理学。

これらの左脳教育は、
現代の文明や文化にとって欠かせないものです。

それは人間が頭脳を発達させた結果でもあるので、
これらの左脳教育は人間が人間として進化する上でも必要な教育です。

しかしその結果、戦争を始めとするさまざまな争いや混乱や苦しみや悲惨な状況も起きています。

確かに文明の発達は快適な暮らしをもたらし、良い暮らしをもたらしました。

しかし反面、原子爆弾や水素爆弾、化学兵器や発達した殺戮兵器などをもたらしました。
戦争ではさらなる大量虐殺をもたらし、人間の残虐性はエスカレートするばかりです。

それは個人の生活においても同じことです。

クリシュナムルティは「あなたが世界だ」というふうに言っているように、世界の状況は、個人個人の内面が反映されている結果でもあります。

一人ひとりの個人が人を殺すということをしなければ、戦争は起きないはずです。

戦争の原因の90%以上は宗教戦争だと言われています。
それぞれの人が自分の神だけが正しいと信じ、お互いに憎しみや怒りを持っていることから戦争やテロが起こっています。

それらはすべて一人ひとりの内面で起きていることです。
対人関係での些細な争い、恋人との争い、家族間での争い、政治の派閥での争い、そして国家間の争いとなって戦争が生じます。

それらはみなその根っこは同じです。
もとはといえば、一人ひとりの個人の中にある憎しみや怒りなどの内なる葛藤から生じています。

ハートにはマインドとは異なった機能があります。

マインドは分析し批判することはできますが、愛することはできません。

ハートは批判や分析することはできませんが、あるがままに受け入れ、抱きしめ、愛することができます。

そのハートは憎しみや怒りをも変容する力を持っています。

マインドは外側の生活を営む上では役に立ちますが、内面の世界を探求するためにはマインドではなく、ハートや瞑想が必要になります。

それぞれの機能と役割が違っています。

意識の多重構造マップで見ると、マインドは外側の層に属します。

ハートは内側に入っていくための入り口となってくれます。

そしてハートを通して内なる中心に至ることができます。

そのハートの機能を使って内側に入っていくのがハート瞑想です。

真の教育のためには、マインドの教育だけでは片手落ちで、ハートをもたらすことだというのがOshoの見解です。。

真の教育とは、
マインドを教育するだけのものではないー

なぜなら、マインドはあなたにより良い暮らしをもたらすが
より良い生はもたらさないからだ

ハートはより良い暮らしをもたらし得ないが
より良い生をもたらすことができる

そして、ふたつのうちのひとつを選ぶ必要はない

マインドをマインドのためにあるものに使い
ハートをハートのためにあるものに使いなさい

ゴールド・ナゲッツ